番組審議委員(敬称略)
伊東潤一郎・浅野端・松田英昭・岡本有紀子・加古佳子・石﨑大善・塩谷誓勝・藤井努・ 宮窪大作
感想
- 日々新しい情報が政府や県などから発表されたが、内容を正しく伝えるということについては十分に出来ていると感じた。
- 番組だけではなく、感染防止を訴えかけるCMも多く放送され、感染防止に対する意識の醸成を図ることにつながっていた。
- 感染者の人数などだけがセンセーショナルに断片的に切り取られたり、危機を煽るような番組、繰り返しの映像や情報が多いと感じた。ただ一連のキャンペーンによって自粛が徹底し、経済と引き換 えに収束を早めた効果はあった思う。報道にはバランスが必要なのを感じた。
- 医療従事者やその関係者へ感謝することはもちろん大切なことだが、偏見やいじめの根を断てるような報道も必要かと思った。
- 飲食店のテイクアウトの情報も、売上減少で困っている飲食店の経営に対して大きな支援になっていた。その一方で、コロナの影響を受けている他の業界にも目を向けて取材し、そこから視聴者 がどんな行動ができるかを知り、経済が循環していくようになればと思った。
意見
- 罹患者やその家族に対する誹謗中傷や、個人情報保護の問題は、現代社会全体を取り巻く大きな課題だろうと思うので、より掘り下げて議論したり、取り上げたりすることが必要では、と感じ た。
- テレワークの報道に関して50%を超える企業で達成されているアンケート結果の報道があったが、これは都会の大手企業の数値であると感じる。地元の中小企業は皆無に等しい。視聴者にすれ ば誤解が生じる報道だと感じた。
- 「新型コロナウイルスの専門家は世界に誰一人いない」。このような状況で、専門家会議や各施設の感染症科医師が最善の手を考えようと試行錯誤となるのはやむを得ない。しかし多くの番組に おいては、政治評論家や年配のタレントの意見を正しい意見として放送するものが目立った。これにより、社会の混乱・不安を大きく煽ることになったのではないか。
- 今後、第二波、第三波を予防するために、感染防止に対する啓蒙が引き続き必要だと思われるが、マンネリからくる「ゆるみ」を防止するような内容のCMが必要だと思う。
- 風評被害などを抑制するための報道についてもう少し考えて見るのはどうか。コロナ対策について視聴者の行動が変わることと、未来志向の報道を意識した番組制作を望みたい。
- 視聴者はこんな時だからこそ、明るく朗らかで心安らぐ話題を求めているのではないか。社会的に感染予防最優先の中での取材活動は大変だと想像するが、心が前向きになれる話題報道にも留 意してもらいたい。