番組審議会概要

富山テレビでは、放送番組の適正を図るため番組審議会を置き、番組等に関して委員の意見をお聞きしています。 また、「BBTスクランブル」(今月は最終日曜あさ5:05~5:15)内で、番組審議会の様子をお伝えしています。


今回の審議番組 (令和2年3月5日開催)

「災害報道から防災・減災報道へ」 「BBT災害放送訓練について」


今回の審議会では「災害報道について」をテーマに、BBTの現状や取組みの報告、そして今後の災害報道の在り方についての講演を行い、委員の意見を伺いました。

<講演概要>
フジテレビ系列や長野放送での事例、特に2019年、台風19号時の千曲川決壊の状況と、長野放送が行った対応を紹介、そこから学んだ教訓を説明。また、長野県が行った「長野県防災ツイッター」を使っての救助要請と救助の実績から、災害時のSNSの有効性を実感すると同時に、高齢者などネットを使わない人への対応として、テレビやラジオの役割の大きさを改めて確認した。今、テレビ局が多チャンネルなどデジタル放送の「機能」を活かしきっているか、災害報道から防災、減災報道へ、どういった役割を果たしていけるのか、気候変動の時代だからこその模索、準備が必要である。

<BBT訓練概要>
BBTは報道機関として、県民の命を守り、被害を最小限に抑えるための、迅速かつ正確な情報を発信していく使命と責任がある。2月は、大雨特別警報の発令および河川の決壊を想定した訓練を行った。大雨による甚大な被害が次々に発覚していくという想定で、速やかなカットイン放送ができるかを訓練、ドローンやスマートフォンを使った中継も試みた。去年、災害報道協力協定を結んだFMとやまとも合同で実施、放送用の音声をラジオでも発信できることを確認した。このほか、データ放送やライブ配信など、様々な手段を駆使しながら、多くの県民に迅速かつ正確な情報を伝えられるよう、今後も体制を強化していく。


出席委員(敬称略)

委員長 :野原一司
副委員長:伊東潤一郎
委員  :岡本有紀子・加古佳子・長田拓哉


欠席委員(敬称略)

委員  :浅野端・可西晴香・松田英昭・水野弘一


BBT出席者

中西代表取締役社長・前田代表取締役副社長・飯野常務取締役業務局長・奥田常務取締役報道制作局長・四津谷報道制作局次長・日高デスク・ 蟹谷番組審議会事務局長


ゲスト

長野放送 早川英治編成局長


感想・意見

  • 全国放送の新型コロナウイルスに関する報道で、解説に専門家が登場しているが、派手な物言いであったり、パフォーマンスが効いた視聴者受けのよさそうな方が多く、偏っているように感じる。富山では「地元の安全を第一に考える」という点に重きを置いて、事前に打ち合わせを行って、信頼のできる各災害の専門家をリスト化するといいのではないか。
  • 長野の「防災ツイッター」の事例を聞いて、災害時の人の力の大切さを改めて感じた。
  • 災害時、総花的に放送するのではなく、「誰に何を伝えるのか」を明確にしながら放送すべき。
  • 災害時の情報は、「最悪どうなる」「最小でどうなる」ということを伝えて欲しいと感じる。
  • 新型コロナウイルス関連の報道で、トイレットペーパーのデマ情報が、逆に煽りになっていると感じた。伝え方に気をつけて欲しい。
  • 富山テレビだけでなく、地元各局の連携はどうなっているのか知りたい。